●どのような立場で本作に関わっているのか、まずは自己紹介をお願い致します。
Mark Essenといいます。Messhofのクリエイティブディレクターをしています。Nidhoggではリードデザイナー/プログラマーを担当しました。
●インディーゲームを作り始めることになった経緯を教えていただけますか?
私は80-90年代のスーパーファミコンやアーケードゲームを遊んで育ちました。少し大きくなってからはRPG MakerやGame Makerといったゲームエンジンを使って自分でゲームの作り方を勉強し始めました。ほとんどはオンライン上で無料配信しましたが、ミュージックホールやアートギャラリーなど実際の場所に持っていきゲームを見せるといった試みもしていました。Kristy Norindr(Messhofの共同出資者)に2010年に出会い、その後数年は二人で大学院と仕事をしつつNidhoggの開発を続け、2014年にSteam、翌年にPS4とPSVita版を出すことができました。
●インディーゲームの魅力はずばり何ですか?
柔軟性が非常にあることです。自分が望むだけ長く、もしくは短く、作りたいものを作ることができます。プロジェクトをいつでも中止したり、保留したりもできます。ある年に2Dゲームを作って、次の年にVRを作ろうとしても自分たちを止めるものは何もありません。
●本作を企画したきっかけは何ですか?
Nidhoggはタイトーの「グレートソードマン」という、ファンタスティックな一人用格闘ゲームの影響を受けています。フットワークと武器をうまく使って相手を倒すゲームです。慌てずに落ち着いて動くという慎重性が大好きでした。
動きはより現実的で、初心者でも簡単に何ができるのか理解することができます(コンボがベースとなるゲームの逆です)。
なので、私は武器を使ったシンプルでボタンが少なく、コンボもない、ただコンテキストベースで現実に近い動きをする格闘ゲームが作りたかったのです。
●本作のテーマやコンセプトにつきまして、ご説明お願い致します。
二人がマップの中心で剣を持って向き合います。相手を倒すと次のスクリーンに進むことができます。倒されたプレイヤーは相手の前で復活して逆方向に進もうとします。
どちらかが最後のスクリーンまで進み、ニーズヘッグという巨大な蛇に食べられることで勝利となります。4つのステージがあり、戦いながらそれぞれ異なったギミックにも対処しなければなりません。またちょっとふざけた特殊ルール、例えば「低重力」「スローモーション」「赤ちゃんモード」などを組み合わせることもできます。
●インディーゲームはユニークなものが多いと思います。制作にあたって、一番力をいれた点、又はこだわった点などございましたら教えてください。また、日本ユーザーさんに「これは注目してほしい」というシーンがございましたらご紹介お願い致します。
私はこのゲームが、パーティーで友達(例えゲームをしない友達であっても)に見せて一緒に楽しんでもらえたらいいなと思っていました。それだけでなく、またやりたいと思えるような奥深さもしっかりといれたいと思って制作しました。
●本作を開発するにあたって、苦労された点などありましたか?むしろ楽しかったことがありましたら一言お願い致します。
Nidhoggは会社として初めて発売するゲームだったので、他の仕事をしながら時間を見つけることが一番大変でした。実際に開発期間は7年かかったのです!ゲームを遊んでもらうのは楽しかったですし、アートギャラリー、パーティー、ミュージックフェスティバル、ゲームフェスティバルでのデモも行うことができました。発売前にいくつか賞を獲ることもできて、それが励みになりました。
●心に残る開発エピソードなどございましたら教えてください。
音楽では私たちのお気に入りのミュージシャンでもあるDaedelusと仕事をできたことが幸運でした。彼はステージやアクションに合わせて、少し異なる複雑で多層的な音楽を生み出してくれました。また当時、SCE AmericaのJohn SandersとNick Suttnerに私たちとCode Mysticsをつないでもらい、彼らの素晴らしい仕事のおかげでPS4とVitaにも移植することができました。
●今後どんなことにチャレンジしていきたいですか?
2014年のNidhoggを発売以来、続編のNidhogg 2に取り組んでいます。まだ開発中ですが、日本ゲーマーにも届けたいと思っています。
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