むかーし、むかしのお話しです。
マール王国のオレンジ村に、コルネットという女の子が住んでいました。
幼い頃に両親を亡くしたコルネットは、おじいちゃんとふたり暮らし。
でも、さびしくなんかありません。
コルネットには、不思議なお友達がいたからです。
それは人と同じように笑い、人と同じように泣く人形・クルル。
どこへ行くにもふたりは一緒。まるで姉妹のように仲良しです。
村の人たちはいつも人形と一緒にいるコルネットを
変わり者扱いしていましたが、けっして仲間外れにすることは
ありませんでした。
みんな、コルネットとクルルの明るくて元気な笑顔が大好きだったからです。
コルネットの日課は人形たちの食べ物を探しに行くこと。
今日もコルネットは仲良しの人形、妖精のクルルと一緒に森へ出かけます。
さぁ、マール王国で今も語り継がれる『人形姫物語』のはじまりです!